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VRSCモデルの特徴や生産中止の影響

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世界中に愛好者がいることで知られているハーレーですが、そのモデルはひとつではありません。排気量やデザインなど様々な違いがあるので、ひと口にハーレーと言ってもそのモデルは多彩です。
中でもVRSCモデルはハーレーで初めてである水冷エンジンを採用したことで知られています。従来のハーレーは走行時に空気を取り込んでエンジンを冷やす空冷式のエンジンが使われていました。しかしVRSCモデルは冷却水によってエンジンを強制的に冷やす水冷式のエンジンを採用しているため、他のハーレーにはない冷却装置が搭載されています。
VRSCモデルはハーレーの象徴と言っても過言では無い、豪快な振動を伴うエンジン音がほとんど発生しないモデルでもあります。

ハーレー

VRSCモデルは当時のライバル会社が開発した大型バイクに対抗する目的でデザインされたモデルです。都市部での発車や停車を繰り返す、いわゆる街乗りに強い構造であり、静かでありながらも瞬発力が強いエンジンを開発するために水冷式のエンジンが採用されました。水冷式エンジンは冷却装置が大掛かりなので車体が大きくなる欠点がありますが、ハーレーの場合はデザインにこだわることで装置を車内に溶け込ませてスタイリッシュな外観を保つことに成功しています。そのため、重量は増したものの車体の大きさにほとんど変化はなく、武骨かつ繊細な外観とパワフルな走りを兼ね備えたハーレーの魅力が損なわれることはありません。

ハーレー唯一の水冷式エンジン採用モデルとして注目されたVRSCモデルですが、2016年末で生産中止になりました。人気のあるモデルが生産中止になった理由はハーレー本社から正式なコメントが出ていないため明らかではありません。しかし、他のモデルにはない独特の魅力からファンも多く、中古車でも高値安定の傾向があります。
ハーレーの歴史において異色の存在であるVRSCモデルですが、既存のモデルと比べても決して引けを取らない強烈な個性はハーレー乗りを虜にするのに十分な魅力を持っています。